日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
咬合挙上および咬合再構成を行ったすれ違い咬合症例
山崎 枝里
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2016 年 8 巻 2 号 p. 214-217

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抄録

症例の概要:患者は61歳の女性.義歯の破損による咀嚼困難を主訴として来院した.咬合支持は右側犬歯部のみで,咬合高径の分析結果より低位咬合と診断した.咬合挙上および咬合再構成を行ったのち,全残存歯にガイドプレーンを付与し,十分な把持力をそなえた最終補綴装置を装着した.
考察:咬合高径を複数の方法によって検討し適切な高径を付与したこと,すれ違い咬合の状態に対し把持力に配慮した動揺の少ない最終補綴装置を装着したことにより良好な結果をたどっていると考えられる.
結論:咬合挙上および咬合再構成を行い,十分な把持力をそなえた義歯を装着することによって,すれ違い咬合に対応し良好な結果を得ることができた.

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© 2016 公益社団法人日本補綴歯科学会
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