2017 年 9 巻 2 号 p. 132-136
補綴歯科治療は,包括歯科診療の中では最終処置に位置づけられる.口腔インプラントが積極的に応用されるようになった現代においても,審美ゾーンにおける硬軟両組織に支えられた補綴装置の審美性や機能性を長期に渡って維持するのは容易でない.やはり,第一義的に健全な歯根膜を持つ残存歯を保存し,それを利用することによって審美性を維持・回復する方策を忘れてはならない.しかし,必要があれば,結合組織移植やGBR,歯周形成外科処置を組み合わせて,患者の求める審美性や機能性を得る必要もあるだろう.本節では,補綴歯科専門医が自ら,もしくは専門医間の連携診療体制の構築を基に,目指すべき硬軟両組織マネージメントの考え方について述べたい.