抄録
本研究はアンケート調査によって、大学生の食生活の実態と食文化の伝承を男女間の相違と自宅通学生か否かとの関連性について明らかにすることを目的とした。資料は男子学生355名と女子学生413名の合計768名である。調査項目は日常の食事状況、家庭における調理、行事食などに関する20項目である。資料の居住地は千葉県が中心であるが、自宅通学生は男子50%、女子68%であった。調査は2000年1月より2001年6月に行った。主な結果は(1)男女間では14項目において差の有意性が認められ、男子学生は健康よりも嗜好性に重点を置く食生活であり、また食文化の伝承も男性より途絶えると推察された。(2)自宅通学生と自宅外通学生では男女共に数項目についてのみ有意の差が認められ、影響は少ない様に思われた。