日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成18年度日本調理科学会大会
セッションID: 2D-p4
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口頭発表
乳児保育所の給食献立内容についての調査
*橋本 光子鎹 吉安武 恵美
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キーワード: 食育, 保育所, 乳児
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抄録

【目的】我が国における現在の保育所給食は保育の一貫として位置づけられ、特に低年齢児においては、個人差が著しいことから「子ども中心の給食」が望まれ、正しい食習慣の形成を重要視されている。今回は給食内容の充実に質することを目的として、熊本市内の完全給食を実施している乳児保育所の2歳児の給食献立内容について調査、分析を行い、その特徴を明らかにすることを試みた。
【方法】2歳児の給食献立の内容について献立構成要素の出現率、食品素材の出現頻度、食品群別の出現頻度と種類数、ABC分析、調理法の出現頻度、食品の共出現頻度と関連度を調べ、さらに主食・テ゛サ゛ート・間食(おやつ)についてはそれぞれ種類別の出現頻度について給食内容を検討した。調査期間は平成16年4月から平成17年3月までの1年年間。
【結果】献立構成要素は汁物・米飯・主菜・テ゛サ゛ートの献立である序論・本論・結論の組み合わせが最も多く、使用食品素材の種類数は239種、述べ5554品目となり、ほぼ70種類の食品(調味料以外)で構成され、調味料の種類は12種類となった。食品群や食品の種類数では野菜、穀類、果物の出現が多くみられ、調理法の出現頻度では果物などの「生もの」と「炊飯」「和風汁物」で50%を占めていた。食品の共出現頻度は玉葱ー人参の組み合わせが最も多く、調味料では砂糖ーしょうゆの組み合せが多かった。これらの結果から野菜を豊富に取り入れた和風の味付けが多いことが明らかとなった。また、行事食や旬の素材を取り入れたハ゛ラエティ豊かな献立も提供されており、栄養面の配慮の他、喜ばれる内容の工夫にもきめ細やかな配慮の伺える献立内容であることが確認出来た。

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