日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成18年度日本調理科学会大会
セッションID: P-33
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ポスター発表
機能性食用油の使用実態と認知度に関する調査
*大橋 きょう子
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抄録


〈目的〉家庭用食用油には様々な種類があり、近年では健康効果が期待できる旨が表示された特定保健用食品、栄養機能食品である食用油(以下「機能性食用油」とした)が発売され利用されている。そこで、首都圏在住の主婦を対象に、機能性食用油の使用実態および成分表示に対する認知度と健康意識について明らかにすることを目的とした。
〈方法〉対象:昭和女子大学付属中学・高等学校の生徒の保護者149名。有効回答率74.5%。期間:2005年1月。内容:家族構成、調理担当者の年齢・職業、家庭で行う油調理の種類と頻度(週あたり実施回数)、使用油の種類、成分表示に対する認知度、購入理由、購入重視点、および食用油に対する要望について、アンケート調査を実施した。
〈結果〉各家庭で頻度の高かった調理は「炒める」、「焼く」調理で、週に3_から_5回が、それぞれ全体の52%および40%、6回以上は13%および12%を占め、「揚げる」調理は週に3~5回は6.4%、1~2回が71%、0回が22%あった。使用油のうち77%の家庭で、a.ジアシルグリセロール、b.中鎖脂肪酸、c.オレイン酸、d.リノール酸を主成分とする油脂、e.ビタミンEまたはf.植物ステロールを多く含む油脂などの機能性食用油を使用、高齢者同居の家庭が不在の家庭に比べて10%程度高かった。購入理由として全体の72%が「生活習慣病予防に効果がありそう」を第一に挙げたが、成分表示への認知度は、a.13%、b.22%、c.41%、d.35%、e.32%、f.25%で、特に体に脂肪がつきにくいと表示されているa.およびb.の認知度が低かった。購入重視点および要望は共に、健康への効果を第1に挙げ、次に安全性、価格であった。

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© 2006日本調理科学会
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