日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成18年度日本調理科学会大会
セッションID: P-43
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ポスター発表
麺類の嗜好性と摂取状況
明槻 とし子*渡邊 幾子
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抄録

【目的】日本の麺類の食文化は、多種多彩でのどごし、舌触りのよさ、食べ易さなどから世代、男女を問わず各種麺類が様々な調理法で日常手軽に摂取されている。そして、手作り麺や麺類を主とする外食産業も多く見られる。そこで若い世代の麺類の嗜好性や、摂取状況などを調査して、その特徴と動向を明らかにすること目的にした。
【方法】対象は、本学男女学生250名で自記入アンケ_-_ト方式とし、調査時期は2005年6月に実施した。内容は、4種類の麺類(うどん、そば、ラ_-_メン、スパゲティ)についての嗜好、摂取頻度、よく食べる調理法などである。結果は、対象者を性別、地域別(徳島県出身、その他の地域)に分け集計し比較した。また、各種麺類の嗜好性は、大好き(+2点)_から_大嫌い(_-_2点)の5段階で点数化し、平均値のt検定を行った。
【結果】有効回答率は57.6%であった。嗜好点数はうどん1.47±0.72、スパゲティ1.42±0.73、ラーメン1.32±0.81、そば0.83±1.04であった。その割合は、「大好き」「好き」を併せて、うどん(99.2%)>スパゲティ(85.4%)>ラーメン(84.0%)>そば(60.4%)の順であった。全体にうどんが有意に好まれ(p<0.05)、スパゲティとラーメンも嗜好性は高く両者に差はなく、男はラーメン、女はスパゲティを好んでいる傾向を示した。そばは他の麺と比べ嗜好性が最も低く、これはアンケートの対象が若年層のためと推察される。一方地域別で、そばに有意差がみられた(p<0.05)。徳島県では祖谷そばやそば米汁などの郷土料理があるため、そばが身近に感じられるためと考えられた。麺類の調理法は主食の代用としてまた、手軽な一品として和風、洋風、中華風に日常多彩に摂食していた。

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© 2006日本調理科学会
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