日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成18年度日本調理科学会大会
セッションID: P-67
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ポスター発表
新聞記事における食環境記事の位置づけ
*畦 五月
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キーワード: 環境記事, 分類調査, 食環境
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抄録

はじめに1992年の国連環境開発会議以降国際レベルで環境保全策について合意が為され日本でも環境保全への動きが活発となった。これらの動きを新聞はどのように報道したか食環境分野に主に視点を当てて調査した。
調査方法1997年9月から2001年8月までの4年間、全国紙(A誌)と地方紙(S誌)から環境記事を収集し、家庭・個人環境と食(A領域),社会環境と食(B領域)、地球環境と食(C領域)の3領域に区分し記事の掲載傾向、内容分類等を行った。。
調査結果および考察 調査期間中は環境関連の10法令が制定、9法令が施行されるめまぐるしい環境立法年であった。A新聞は調査期間中1025件の記事を掲載し、年毎の記事数は'97>'98>'99>'00と年代を追い減少傾向を示した。前半に記事が多い理由は京都で'97に開催された気候変動枠組み条約会議(COP3)の開催に負うところが大きい。
領域ごとの記事数は、A領域0.5%、B領域55%、C領域40%の割合であった。内容で分類すると前半は社会情勢が環境重視への転換したことをうけて環境保全を余技なくされた企業分野記事が突出し、後半は個々の環境問題(温暖化、大気汚染等)の占める割合が高かった。家政学分野に関連するA領域の記事数はB,C領域に比べて非常に少ない結果であったが、A領域は個人の価値観に関わる分野でもあるため、他分野に比較して記事としての掲載が難しい点が挙げられる。食環境分野はB,C領域とも密接に関連し、生活するうえで表裏一体の関係にある。それゆえ家政学の視点からもさらに掲載が望まれる分野であった。

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© 2006日本調理科学会
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