日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成18年度日本調理科学会大会
セッションID: 2D-a9
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口頭発表
食品衛生学実験室および調理学実習室における設備の細菌汚染状況と調理器具の消毒方法について
*逵 牧子田中 智子森内 安子森下 敏子杉本 智美武政 二郎
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抄録

【目的】学校の食品衛生実験室および調理実習室の実験台、流し台、まな板および包丁の細菌汚染状況ならびに実験室内の空中細菌数を調べた。また、調理実習用のまな板および包丁の煮沸法による殺菌効果を調べた。さらに、スタンプ法による各種器具器材の細菌汚染度チェックの有効性を検討した。
【方法】1.食品衛生実験室および調理実習室の3つの実験台・流し台の2ヵ所を使用前および使用後(2回実施)の合計24検体からの生菌数および大腸菌群数を測定した。採取方法は拭き取り法(日研生物医学研・フキトリT10)とスタンプ法(栄研器材)で行なった。2.使用後の3つのまな板と包丁の煮沸後(100℃、1分)の生菌数を拭き取り法とスタンプ法で測定した。3.空中浮遊菌数測定は食品衛生実験室および調理実習室の2ヵ所で遠心衝突法(RCSエアーサンプラ_-_: 1分間吸引)と落下菌法(30分開放)で行った。4.拭き取り法による生菌数・大腸菌群数測定は食品衛生検査指針に準じた。
【結果】1.実験台および流し台各12検体の使用後の生菌数が使用前より10倍以上に増加したのはそれぞれ2および6検体であった。2.食品衛生実験室および調理実習室の空中浮遊菌数は1?75個で、食品衛生実験室が調理実習室より多かった。3.まな板および包丁の消毒に煮沸法を推奨する。4.スタンプ法は各種器具・器材の細菌汚染度を簡単にチェックできることが明らかになった。

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© 2006日本調理科学会
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