抄録
【目的】炭水化物である米の1人1日当たりの消費量は、1960年に345.7gであったのに対して、2006年には184.6gと約160g減少している。穀類エネルギー比率は成人で50~60%を目安にしているが、平成17年国民健康・栄養調査報告では、42.2%と目安の50%を切っている。その原因として、戦後、食事内容の欧米化が進み、米中心の食生活からパン・麺類などの小麦製品を多く摂るようになってきたこと、また、主食中心の食事から主菜中心の食事に移行したことが伺える。そこで本研究では、主食である飯の食べ方の現状を調査し、飯を多く摂取する学生と少ない学生の食事の違いを観察し、飯をより多く摂取させるための手がかりを検討した。
【方法】大学生に飯の摂取に関するアンケート調査を行った。また普段食べている飯の摂取量を調査するために、炊き上がった飯を茶碗(直径11.4cm 高さ5.3cm)によそってもらい重量を測定した。さらに、飯を多く摂取する学生と少ない学生の食事風景を観察し、食事の純摂取量や噛む回数、飯の一口重量などを計測した。
【結果】(1)飯の摂取に関するアンケート調査結果から、子供の頃に食べ方で注意されたことは、「よく噛んで食べる」が最も多く、次いで「箸の持ち方」、「残さず全部食べる」、「いただきます、ごちそうさまを言う」の順であった。(2)普段食べている飯の量を調査したところ、平均132±56gであった。(3)食事風景の観察をしたところ、飯の摂取量は食べない学生に比べ、食べる学生の方が約2倍摂取していたが、噛む回数は食べない学生の方が約2倍多かった。