抄録
【目的】
従来のゲル化したプディング配合から、牛乳を生クリームに、全卵を卵黄に置換したプディングは、ゲル化の程度が低く2層に分離している。我々は、上層と下層のレオロジー特性が異なること、また、卵黄量の増加により上層と下層の、生クリーム量の増加により上層のG’,G”、クロスオーバーポイントが高くなることを明らかとした。また、上層と下層のコレステロール量が異なることを確認した。本研究では、脂質分布とレオロジー特性への加熱時間の影響を検討した。
【方法】生クリーム(乳脂肪48%),牛乳,卵黄,砂糖によりプディングを調製した。生クリームと牛乳は1:1とした。卵黄が生クリーム重量の40%をプディング(A),12%を(B)とし、比較のために卵白40%としたプディング(C)、さらに(A)の牛乳全てを生クリームに置換した(A*)も調製した。加熱時間は5分または12分とし、上層と下層に分離後、脂質分析、レオロジー測定〔RheoStress6000,φ35mm コーンプレート1°〕を行った。
【結果】5分加熱、12分加熱ともに脂肪量は プディング(A)(B)(C)の上層でわずかに多く、上層で生クリームに多く含まれる14:0が下層で卵黄に多く含まれる18:2の割合が高かったものの、脂肪酸組成に有意な差は認められなかった。また、5分加熱よりも12分加熱で上層と下層のコレステロール量の差は大きくなり、下層で多かった。リン脂質中リン量は5分加熱、12分加熱ともに、上層と下層に差は認められなかった。レオロジー測定では5分加熱で上層と下層ともによりゾル的であり、12分加熱では線形領域が広くG’,G”の値は大きくなった。