抄録
【目的】雑穀はその栄養的価値が見直され、粒状のまま精白米に混ぜて炊いたり、粉状にして小麦粉と混ぜて焼くなど利用範囲は広がっているが、その種類や使用量は限られている。本研究では雑穀を主食としておいしく食べて消費の拡大を図ることを目的とし、アマランサス、キヌア、ホワイトソルガムのみで炊飯した飯の調理特性について検討した。
【方法】試料としてアマランサス(モチ系)、キヌア(ウルチ系)、ホワイトソルガム(ウルチ系、以下ソルガム)を用い、比較対照にはコメ(ウルチ系)を用いた。試料は加水量を重量の1.5倍とし、アマランサスとキヌアは20℃で17時間浸漬し、ソルガムは10時間浸漬した。炊飯はジャー炊飯器を用いて雑穀米コースで炊飯した。炊きあがった飯を20℃で1時間保持後テクスチャー特性値(フドーレオメーター)、色度を測定した。動的粘弾性定数(レオログラフゾル)は25℃で1.5時間保持後に測定した。
【結果】雑穀の吸水率はコメの24%に比べ、アマランサスは52%、キヌアは65%と高く、ソルガムは25%であった。雑穀飯の硬さと脆さは、コメに比べアマランサス、ソルガムは高い値を示し、キヌアは低い値を示した。アマランサスの付着力と弾力性はコメに比べて高い値を示し、キヌア、ソルガムについては弾力性は低く、付着力は認められなかった。凝集性と貯蔵弾性率は、いずれの雑穀試料もコメに比べ低い値を示した。以上の結果より、昨年度最も好まれたアワに比べてアマランサスは、硬さ、損失弾性率が高い飯、キヌアは硬さ、脆さ、付着力、貯蔵弾性率が低い飯、ソルガムは硬く、付着力、貯蔵弾性率、損失弾性率が低い飯になることが示された。