抄録
【目的】平成18年度日本調理科学会において凍みこんにゃくを添加した食パンに関して発表を行ったが、凍みこんにゃくの添加量が増すことで膨化に影響が生じたため、本研究では、試料をクッキーに変更して添加割合の増加を図り、消えゆく食品といわれる凍みこんにゃくの利用拡大を目的として、カルシウム量の測定と嗜好性について検討した。
【方法】試料として、凍みこんにゃくを0%、5%、10%添加したクッキーを調製し、塩化ランタンを加えた試料希釈液を用いて原子吸光法でカルシウム量を定量した。嗜好性については、シェッフェの一対比較法により評価した。硬さに関しては、(株)山電製簡易テクスチャー測定器TPU-1で測定し、光学顕微鏡による構造の観察も行った。
【結果】凍みこんにゃくを添加したクッキーのカルシウム量は、5%添加で110.9mg/100g、10%添加で176.7mg/100gとなり、0%添加の5倍、8倍の含有量を示した。凍みこんにゃくを添加したクッキーの硬さは、0%添加と5%添加ではほとんど差が無かったが、10%添加になると45.6×104N/m2となり、0%添加の2倍の硬さを示した。嗜好性では、硬さ、しっとり感の項目において添加量による有意差がみられなかったことから、凍みこんにゃくを10%添加したクッキーが食用に適していることが明らかになった。