日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成21年度日本調理科学会大会
セッションID: 1P-63
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ポスタ-セッション
高齢者施設における増粘剤の利用に関する質問紙調査
*今井 悦子小林 里美関谷 真由美
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抄録

【目的】高齢者施設では摂食困難者に対し,各人の摂食能力に応じて食べやすくする工夫をしている。しかし,その仕方は施設によって異なるようである。そこで今回は主として増粘剤の使用状況に着目し,その実態を明らかにすることを目的に調査を行った。
【方法】特別養護老人ホーム512施設に,郵送法により質問紙調査を実施した。また,調査結果をもとに使用数の多い増粘剤を選んでとろみ液を調製し,その粘度調整の目安にされている実際の食品と粘性特性の比較を行った。
【結果及び考察】回収率は62.7%,入所者の平均数は67.0人,平均年齢は84.8±1.9歳であった。摂食困難者に対する増粘剤の使用に「はい」と答えた施設は99.7%で,自由記述による摂食困難者に対する工夫は「調理操作の工夫」が42.0%と最も多かった。なお市販介護食品を使用している施設も65.3%あった。現在/過去に使用している/いた増粘剤は合計60種類あった。増粘剤を使っている又は使わなくなった理由のトップは共に「味・匂い・色」であった。とろみ液の粘度を決定する者は介護職員が76.1%,管理栄養士・栄養士が67.3%,一方実際に調製する者は介護職員が79.2%,調理師・調理員が70.6%であった。とろみ液の調製法については,「様子を見ながら目的の粘度になるまで入れる」が70.0%と最も多かった。増粘剤を使用する上で困っていることは,「食材によって使用量が異なる」等の「用途・適正」が37.5%と最も多かった。各増粘剤に表記されている指定の濃度でとろみ液を調製し,例示食品とみかけの粘度を比べたところ,両者間でかなり違いがあるケースが見られた。
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© 2009日本調理科学会
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