日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成21年度日本調理科学会大会
セッションID: 2P-23
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米粉パンに対する意識・喫食実態と官能評価
*藤井 久美子大野 佳美梶谷 婦美江笠井 八重子
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抄録


【目的】近年、米粉パン製造は米の微細粉化技術が進み、多様な製品が見られ、小麦粉の市販パンも含めて、特に「もっちり感」のある食感が嗜好されている。これまでに著者らは、健康的な食生活管理能力育成のためのパン食のあり方を検討してきた。今回は、米粉パンにおける関心、喫食実態、パンとして求める食感、嗜好等を明らかにすることを目的として、アンケート調査と米粉パンの官能評価を行った。あわせて官能評価パネルの食生活観を調べ、これらの特徴と米粉パン嗜好との関わりについて考察した。
【方法】兵庫県と岡山県の女子学生227名を対象に、2009年1月にアンケート調査を行った。調査内容は、食生活の意識、身体状況、主食摂取、パンの嗜好、米粉パンへの関心・意識・嗜好などであった。また、女子学生19名を対象に評点法による米粉パンの官能評価を試み、さらにその食生活観を調べた。
【結果】パンの嗜好は「大好き」と「好き」とで97.8%を占めていた。米粉パンについては、「関心はあるが食べたことはない」が39.2%、「関心があり食べたことがある」、「関心はなく食べたこともない」はどちらも24.7%であり、関心がある者が約6割、一方で喫食経験無しの者も約6割であった。米粉パンに対するイメージ等については、「もちもち感」「健康的」が半数以上を占めた。また、米粉パンの官能評価においては、「当日製造・トースト」が最も好まれ、次いで「当日製造・トーストなし」と「前日製造・トースト」が同程度であった。トーストなしでは、「歯切れ:外皮」「もちもち感」「総合」の評価において、当日製造米粉パン-前日製造米粉パン間で有意な差が見られた(危険率5%)が、トーストの評価では、両者間に有意な差は見られなかった。

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© 2009日本調理科学会
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