日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成21年度日本調理科学会大会
セッションID: 2P-51
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ポスタ-セッション
高圧処理が餅の調理性に及ぼす影響
*野呂 渉佐藤 和人赤石 隆一郎本間 紀之吉井 洋一山本 和貴
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キーワード: 高圧処理, , 煮溶け
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抄録

【目的】新潟県の主要な食品産業の一つに餅があり、おでんなどの煮込み用途がある。この場合、高温下で長時間加熱されるために煮溶けが問題となっている。
高圧処理は、食品成分中の特にタンパク質、澱粉の変性をひきおこすことが報告されているが、食品の形状を含むマクロ物性に及ぼす影響については十分に検討されていない。
そこで、本研究では高圧処理が、餅のマクロ物性(比重、気泡含有量、煮溶け率等)に及ぼす影響について検討を行った。
【方法】餅は常法により製造し、厚さ15 mmに圧延した後に、4 ℃で12時間静置して硬化させ、4 cm×6 cmとなるよう切断した。次に樹脂袋に餅を入れ真空包装で脱気し、常温100 MPaで所定時間高圧処理を行い、物性測定に供した。餅の比重及び気泡含有量は、10 gの大きさに切り出した餅の空気中重量と水中重量とを測定し算出した。また、餅の煮溶け率は、30 gの大きさに切り出した餅を10倍量の沸騰水に入れて3分間加熱し、浸漬水の乾燥後重量を測定し、溶出物重量から算出した。餅の物性測定は、テンシプレッサー(タケトモ電機TTP-50BX2)を用いて行い、硬さ、弾力性、付着性を評価した。
【結果】高圧処理により、餅の比重、気泡含有量、煮溶け率ともに減少した。特に煮溶け率が減少したことから、切り餅の高圧処理は、煮込み調理性の向上に有効と考えられた。いずれの測定項目も処理時間とともに減少したが、10分間以上の高圧処理による変化はわずかであった。テンシプレッサーによる餅の物性測定では、高圧処理により付着性の低下が認められた。
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© 2009日本調理科学会
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