日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成22年度日本調理科学会大会
セッションID: 2P-60
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ポスターセッション
ヒスチジンとグリセルアルデヒドの関与するメイラード反応生成物の化学構造と抗酸化作用
*臼井 照幸端田 寛子木下 菜穂早瀬 文孝
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抄録
【目的】メイラード反応はカルボニル基(糖など)に対するアミノ基(タンパク質、アミノ酸など)の求核反応を起点とする一連の化学反応である。今回、ヒスチジンとグリセルアルデヒドの関与するメイラード反応生成物の化学構造と抗酸化作用について検討した。 【方法】ヒスチジン(0.1M)およびグリセルアルデヒド(0.1M)を0.2Mリン酸緩衝液(pH7.0)に溶解し、80℃で1時間加熱した。反応溶液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーおよび逆相系HPLCに供し、反応生成物を分取した。また、反応生成物の抗酸化性をDPPHラジカル捕捉試験およびリノール酸を用いた抗酸化試験により評価した。 【結果】ヒスチジンとグリセルアルデヒドの関与するメイラード反応で生成する主要化合物の一つは、346nmに極大吸収を有する化合物で、LC-ESI-MS、FAB-MSおよび各種NMRによる分析により、m/z=262(M+H)+のヘテロ環化合物であると推測した。
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© 2010日本調理科学会
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