日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成23年度日本調理科学会大会
セッションID: D2p-19
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ポスター発表
学生・生徒のだしに対する嗜好(第2報)
大学生対象の調査
*時友 裕紀子畑 香織里
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キーワード: だし, 食嗜好, 大学生
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抄録

目的】いわゆる市販の「だしの素」は簡便にうま味を料理に付与できるため,近年,調理に頻繁に使用されており,多くの若者はだしの素の風味に慣れていることが予想できる.一方で,家庭で天然のだし材料を用いてだしをとる機会は減ってきていると考えられる.発表者は昨年,中学生対象にだしの素と天然のだし材料を用いた2種類のすまし汁の官能評価を行い,食生活の状況とだしの嗜好との関連性について発表した(第1報).今回は大学生対象に同様の調査を行い,中学生と比較した結果を報告する.
方法】大学生38名(男12名,女26名)を対象に,だしの素で調製したすまし汁(塩分0.8 %)と,昆布(1 %)とかつお節(2 %)で調製したすまし汁(同塩分)を提示し,好きな汁を選択させた.その後,各すまし汁に対する味やにおいの評価,家庭における汁物の摂取状況や使用しているだし材料,日常的に食する頻度の高い料理,好きな料理等について質問紙にて調査,分析を行った.
結果】79 %の学生がだしの素を使用したすまし汁を好ましいと選択し,中学生と同じ傾向にあった.学生の家庭や実家で用いている汁物のだし材料は天然のだし材料とだしの素がほぼ同数であった.家庭や実家で用いるだし材料と,学生が好ましいとしたすまし汁のだし材料が共通している傾向にあったが,食生活状況とだしの嗜好については有意な関連はみられなかった. 第1報)畑,時友:日本家政学会第62回大会研究発表要旨集p58(2010).

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