日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成24年度日本調理科学会大会
セッションID: 2P-6
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ポスター発表
グルコマンナン及びしらたきが米飯摂食後の血糖値に及ぼす影響
*不破 眞佐子稲 朋恵渋田 有美下山 由香梨森髙 初惠
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抄録

【目的】水溶性食物繊維は摂食直後の血糖値上昇を抑制することが報告されているが、グルコマンナンやコンニャクを添加した例は報告されていない。本研究では、炊飯時にグルコマンナンを添加した米飯と米飯にしらたきを混合した試料を用い、米飯摂取後の血糖値を測定し、あわせてグルコマンナンが米飯の力学特性、嗜好特性に及ぼす影響を検討した。
【方法】試料は、精白米(2010年新潟県産コシイブキ)にグルコマンナン(三栄源F・F・I社製)を0~4.0%添加して炊飯した米飯とした。しらたきの混合濃度は、グルコマンナン(以後GMとする)に相当する濃度とした。In vivo による血糖値の測定はグルテストエースR(アークレイファクトリー社製)により行ない、in vitroによるグルコースの放出量は、中西らのGR法(Glucose Releasing Rate)により測定した。またテクスチャー特性をレオナー(山電社製 3305S型)により測定し、あわせて官能評価を行なった。
【結果】In vivo においては、GM添加米飯摂取後の血糖値は緩慢に上昇し、全てのGM添加米飯摂食後の最大血糖値はGM無添加米飯に比べて低かった。GI値は、GM無添加米飯よりも有意に低かった。In vitroにおいても、GM添加米飯のグルコース放出量は有意に低下した。テクスチャー特性においては、硬さは、GM無添加米飯比較して全てのGM添加米飯で有意に硬くなった。凝集性、付着性はGM無添加米飯と0.6%GM添加米飯に有意な差は見られなかったが、それ以上のGM濃度では有意に高かった。官能評価では、GM無添加米飯に比べて2%GM添加米飯までは有意に嗜好性が低下するものの、それ以上のGM濃度では大きな差は認められなかった。

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© 2012 日本調理科学会
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