日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成24年度日本調理科学会大会
セッションID: 1P-13
会議情報

ポスター発表
新潟県の行事食に関する調査研究
*佐藤 恵美子立山 千草田村 朝子荒井 冨佐子筒井 和美岩森 大山崎 貴子伊藤 直子山口 智子三宅 紀子
著者情報
キーワード: 調査, 食文化, 行事食, 新潟県
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

【目的】 行事食は季節の伝統行事や特別な行事の時にいただく晴れの食をさす。地域によって様々な料理が伝承され、祝いや祭りの行事は生活の節目となってきた。しかし、近年行事食の慣習が薄れつつある。平成21.22年度日本調理科学会特別研究において、全国   調査を実施した中から新潟県内に現在あるいは過去10年以上の居住者における行事食の項目について検討した結果を報告する。
【方法】 平成22年4月から7月にかけて、全国で統一して作成された調査実施要領に準じて調査を行った。行事食の調査項目の認知・経験度・喫食経験について「学生」(30歳未満)と「一般」社会人(30歳以上)に分け統計学的解析を行った。
【結果】 学生391名、一般190名の合計581名を解析に用いた。正月の雑煮は、一般、学生の85%以上が家庭で作り、すまし雑煮で角餅(81.4%)を経験していた。お節料理については小豆飯、赤飯を除いた他の行事食に一般の経験度が高く、その喫食経験は黒豆(88.5%)、数の子(87.9%)、昆布巻き(86.1%)、きんとん(86.7%)、なます(87.3%)、だて巻き卵(91.3%)、蒲鉾(93,7%)等であった。次に端午の節句では認知度が高く、一般94.7%、学生85.3%であった。特にちまき(58.7%)、柏餅(50.3%)が高い喫食経験を示した。盂蘭盆の認知度は「一般」62.5%、「学生」43.2%とやや低かった。七草、重陽の節句は認知や経験度が低いが、お月見、秋分の日、冬至、クリスマス、大晦日の認知度は「一般」、「学生」共に80%以上と高くクリスマスには鶏肉、七面鳥をケーキと食し、大晦日では年越しそばの喫食経験が90%と高い割合を示した。

著者関連情報
© 2012 日本調理科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top