日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成25年度(一社)日本調理科学会大会
セッションID: 1P-32
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ポスター発表(1日目)
スチームコンベクションオーブンにおける過熱水蒸気の有効利用に関する研究
*古都 丞美山形 純子黒川 みどり伊與田 浩志杉山 久仁子
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抄録
【目的】近年、蒸気量や風速を変えられるスチームコンベクションオーブンが開発されている。演者らはソーセージと食パンを庫内温度、風速、蒸気量を変えて加熱し、食品の調理成績に及ぼす影響を調べた1)。本研究では、その結果から生魚、生肉の調理成績を推測して実証実験を行い、過熱水蒸気の有効な利用方法の検討を行った。
【方法】加熱機器は、FSCC6Gを使用した。ソーセージと食パンは、コンビネーションモードで設定を庫内温度150、250℃、風速は標準と1/4、蒸気量0、20、50、100%で加熱した。庫内温度・湿度、風速、試料重量・内部温度・焼き色、ガス使用量を測定した。実証実験では、食品の中心温度上昇速度、焼き色、ガス使用量等が同等となる条件を3組選び出し、試料として豚ヒレ肉、鯖を加熱した。
【結果】①庫内温度150℃で[標準、50%]と[1/4、100%]では、中心温度75℃1分まで加熱した時、加熱時間は同等で、後者の方が重量減少とガス使用量が抑えられると推測し、ほぼ同様の結果が得られた。②庫内温度150℃、風速1/4で[0%]と[20%]では、①と同じ条件まで加熱した時、ガス使用量は同等で時間は短縮され重量減少も抑えられると推測したが、正反対の結果となった。③庫内温度250℃で[標準、20%]と[1/4、100%]で適度な焼き色まで焼くと、前者の方が時間は短縮され、重量減少とガス使用量は同等になると推測した。鯖では時間も短く重量減少もガス使用量も抑えられたが、加熱終了時の中心温度は75℃以下であった。豚肉では表面に赤い斑点ができ、焼き色を揃えられなかった。
1)古都丞美等、第33回日本熱物性シンポジウム講演集、308-310、2012
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© 2013 日本調理科学会
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