日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成26年度(一社)日本調理科学会大会
セッションID: 2A-p1
会議情報

口頭ー発表
省エネルギーと食品衛生を考慮したハンバーグ焼成条件の検討
*太田 七瀬白杉(片岡) 直子本多 佐知子堀江 孝史丸山 達生大村 直人
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
【目的】ハンバーグの焼成条件については、既に本学会の近畿支部「焼く分科会」により、微生物汚染による食中毒対策の重要性から、多面的かつ綿密な取り組みと多くの研究報告の蓄積がなされている1)。我々はそれらの成果を参考に、どのような焼成条件が省エネルギー・低炭素化に寄与するかの視点を加え、実際に焼成を行って、使用電気量、ガス流量から消費エネルギー量を推算した。【方法】加熱装置[1]はガスコンロ/IHクッキングヒータ、フライパンは鉄製/フッ素加工を施したものを用意し、[1]と[2]を組み合わせて4種類の条件下で焼成を行った。試料のハンバーグは、フライパンを強火で熱して表面温度が180℃に到達した時点で投入し、以降は全て弱火で焼成を行った。高さをずらした3本のK熱電対を一つにまとめ、穴を開けたふたの上から通して試料の中央に差し込むことで、試料の底面から10・13・16㎜の3点の温度変化を計測した。食中毒対策のために、焼成時の内部温度を「75度・1分以上」保つ条件を必須とした。焼成で使用した電気量、ガス量から換算係数[ガス] 45MJ/m3,[IH] 9.76MJ/kWhを用いて消費エネルギー量を求めた。【結果】鉄製フライパンはフッ素加工のものに比べ、わずかに消費ガス/電力量が少ない結果となった。また、ガスコンロとIHヒータを比較すると、ガスコンロの方が調理時間は長くなるが消費エネルギー量は少なかった。今回の実験条件では、弱火で長時間加熱の方が消費エネルギーは少なかった。【参考文献】1) 日本調理科学会 近畿支部 焼く分科会:「ハンバーグステーキの焼成方法―75℃以上で1分間焼成するには―」文教出版(2012)ほか
著者関連情報
© 2014 日本調理科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top