日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成27年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: 1P-39
会議情報

ポスタ―発表
「次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理」-新潟県柏崎・刈羽地域の伝統料理に関する調査研究
*佐藤 恵美子伊藤 直子山口 智子立山 千草玉木 有子太田 優子伊藤 知子小谷 スミ子山田 チヨ松田 トミ子渡邊 智子長谷川 千賀子
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

【目的】伝統的な地域の料理が伝承されにくく、農業人口の減少や食の外部化、核家族化等、家庭で郷土料理を作る機会が減っている。新潟県柏崎・刈羽地域の伝統料理を次世代へ伝えるため調査研究を実施した。
方法日本調理科学会『次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理』のガイドラインにより、平成25年度 1960~1970年頃まで地域に残されている伝え継ぎたい家庭料理について対象者計9名の女性に聴き取り調査を行った。さらに、平成 26年に2回対象者35名の女性にアンケート調査を実施した。
結果】聴き取り調査では、農業が盛んである中山間部・平野部の地域では、米を利用した料理「いが団子」、「おやき」、「粉どうふ」が特徴的であり、海岸部では漁業が盛んで「そぞの大根みそ汁」、「こなの海苔巻き」、「モズクの辛子酢みそかけ」海藻を利用した料理が特徴であり、地域の暮らしや自然環境に適した食文化があった。2つの調査結果から、柏崎・刈羽地区全域で食される料理は「1.のっぺ」、「2.ぜんまい煮」、「3.エゴ煉り」、「4.夕顔の鯨汁」、「5.レンコンの餡煮」、「6.魚のぬた」などで、地域の代表的な郷土料理である。「のっぺ」と「ぜんまい煮」は、多くの行事の時に親しまれている。以上の結果から、1~6の料理は次世代に繋ぐ柏崎・刈羽地区の代表的な伝承料理であると考えられる。

著者関連情報
© 2015 日本調理科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top