日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成27年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: 1P-04
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ポスタ―発表
グアーガムが米飯摂取後の血糖値に及ぼす影響
*不破 眞佐子中西 由季子森髙 初惠
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キーワード: グアーガム, 米飯, 血糖値
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抄録
【目的】水溶性食物繊維の機能性として、摂取直後の血糖値上昇を抑制することが報告されているが、食物繊維の種類によって抑制の機序は異なると考えられる。グルコマンナンやκ-カラギーナンについては報告をしてきた。本報告においては、水和膨潤させるとゾル状を呈するグアーガムを用い、米飯摂取後の血糖値の変化を測定し、あわせてグアーガムが米飯の力学特性、嗜好特性に及ぼす影響について検討した。
【方法】試料は精白米にグアーガムを添加して炊飯した米飯と、無添加米飯にグアーガムゾルを混合したものとした。グアーガムの濃度は精白米に対して0~2.5%とし、グアーガムゾルの混合割合は、添加米飯に相当する濃度とした。In vivoにおける血糖値測定は、小型血糖値測定器を用い、日本Glycemic Index研究会の方法を参考に行なった。In vitroにおけるグルコース放出量は、熊井・中西らのグルコースリリース測定法により実施した。またテクスチャー特性値を測定し、あわせて官能評価を行なった。
【結果】In vivoにおける米飯摂取後の血糖曲線は、無添加米飯と比べて、グアーガム添加米飯では1.5%で有意に低下し、グアーガムゾル混合米飯では、0.5%以上で有意に低下した。グリセミックインデックスにおいては、グアーガム添加米飯と無添加米飯間、およびグアーガムゾル混合米飯と無添加米飯間共に有意な差は認められなかった。In vitroにおけるグルコース放出量は、無添加米飯と比べて、グアーガム添加米飯では0.5%以上で有意に低下し、グアーガムゾル混合米飯においても0.5%以上で有意に低下した。また、グアーガム添加米飯の機器測定による硬さは、無添加米飯と比べて0.5%および1.0%で有意に高くなった。
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© 2015 日本調理科学会
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