日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成29年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: 2P-41
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ポスター発表
大学生の野菜の認知状況の変遷
伊藤 知子
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キーワード: 野菜摂取, 野菜認知, 食育
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抄録

【目的】健康日本21(二次)において、野菜摂取量の目標値は350gとされているが、実際には282g(平成22年)と目標を下回っている。野菜摂取のためには、野菜を知り、その特性を理解し、調理方法を習得し、組み合わせて食べるスキルが必要である。そのためにまず多種多様な野菜を知ることが必要であるため、大学生がどのような野菜を知っているのか調査を行った。
【方法】大阪府内の非栄養士養成系かつ非教員養成系の学科に所属する大学生を対象とした。調査は2000~2015年(2002年を除く)の毎年5月下旬~6月上旬に行った。調査人数は合計664名であった。知っている野菜の名前をすべて列挙してもらい、認知している野菜の数および各野菜の認知割合を算出した。
【結果】認知している野菜は平均28.2種類であった。最も多かったのは35.6種類(2004年)であったが、経年的に減少し、2015年は22.9種類であった。認知割合が一貫して高かった野菜は「キャベツ」、「にんじん」、「トマト」、「ピーマン(青)」、「たまねぎ」、「きゅうり」、「レタス」、「大根」で90%以上であった。認知割合が増加した野菜は「ピーマン(赤)」、「にがうり」、「グリーンピース」、「サニーレタス」であった。逆に減少した野菜は「わけぎ」、「アスパラガス」、「ししとう」、「たけのこ」であった。薬味や香りづけ、付け合わせ等に用いられる「とうがらし」、「しょうが」、「パセリ」、「みょうが」なども認知割合が減少していた。「ベビーリーフ」、「ハーブ」、「菜っぱ」など、野菜の総称で記入されているもの、「白髪ねぎ」、「八宝菜」、「ピクルス」などの調理名の回答がみられた。

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