日本調理科学会大会研究発表要旨集
2021年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: P-57
会議情報

ポスター発表
増粘剤HPMCを用いた新しいシート状食品の開発
*桑原 明石川 伸一
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

【目的】シート状食品とは、のりやゆばなど食品の繊維同士を絡ませることにより成形したシート状の食品や、オブラートや可食フィルムなど寒天やゼラチンといった基礎材を利用して成形したシート状の食品を指す。食材がシート状であることにより、のりのように包む、飲み物に浮かせる等、複数の調理特性を生むことができる。現在、基礎材を使用することにより、通常シート状にできない食材をシート状に加工することができるが、基礎材の風味が加工後も残り食材の風味が損なわれるなどの課題がある。本研究では、増粘剤の一種であるヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を利用し、新しいシート状食品の開発に関する基礎研究を目的とした。

【方法】80℃、4時間の加熱条件でシート状食品作製を行った。4種類の増粘剤の濃度の検討を行った。各栄養成分がシートの物性に及ぼす影響を調べるため、シートの重量、厚さ、透過率、柔軟性および引張強度を測定した。ショ糖水溶液とショ糖シートを用いて官能試験を行い、上昇系列の全口腔法で味覚閾値を測定した。

【結果・考察】引張強度は各増粘剤ともに濃度依存的に増加し、2%SE50水溶液を用いて作製したシートは他の増粘剤のシートと比較して有意に高かった。ラード、ショ糖、難消化性デキストリンを含むシートは添加量が増えると、引張強度が有意に低下した。またショ糖、食塩を含むシートはシートが白濁した。大豆プロテイン、ショ糖、食塩を含むシートは添加量が増えると、柔軟性が低くなっていると考えられる。水溶液とシートでは甘さの閾値が異なることが示唆された。シート状食品は薄く持ち運びが容易で、唾液だけでもとろみがつくため、食卓以外の場所でも簡単に食べることができる。

著者関連情報
© 2021 日本調理科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top