日本調理科学会大会研究発表要旨集
2021年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: P-k37
会議情報

特別企画 次世代に伝え継ぐ 日本の家庭料理 ポスター発表
愛媛県の家庭料理 行事食の特徴
−魚介を中心に季節の食材を生かした調理−
*武田 珠美亀岡 恵子香川 実恵子宇髙 順子皆川 勝子
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キーワード: 愛媛, 家庭料理, 行事食, 魚介
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抄録

【目的】愛媛県は四国の北西に位置し,北側には瀬戸内海に面した平野が広がり,南側には西日本最高峰の石鎚山系がそびえ,農林水産物が豊富な地域である。日本調理科学会特別研究「次世代に伝え継ぐ 日本の家庭料理」の一環として行った調査から,昭和30〜40年頃の愛媛県の行事食の特徴をまとめた。

【方法】平成25年11月〜平成27年3月に愛媛県内の8地区(四国中央市,西条市,今治市,松山市,東温市,久万高原町,大洲市,宇和島市)において聞き取り調査(60〜90歳代3〜7名,居住年数37年以上)を,平成29年3月〜平成30年10月に新居浜市を加えた9地区において聞き取り及び調理方法の調査を行った。

【結果】昭和30〜40年頃,行事食としてのみ食べられていた料理は,主食ではばらずし,さわらの姿ずし,おもぶり,鯛めん,汁もの・鍋ものでは雑煮,こくしょう,おかずでは魚介の法楽焼き,ふかの湯ざらし,鯛の煮付け,ふくめん,鉢盛料理の盛り合わせ,焼き豆腐,おからの酢和えと限られていたが,おやつは餅類(塩餡餅・福餅など),米粉の団子(醤油餅・りんまんなど)が多様に食べられていた。行事食でも日常食でも食べられていた料理は,炊き込み飯,このしろの姿ずし,そうめん・うどん,いもたき,おつい,魚介類の天ぷらや酢漬け・ぬた,煮豆,豆腐料理,いぎす豆腐,卵寒天,あられ,かきもち,しぐれ,とりつけ団子,おはぎなどで,より多様に,特定の行事及び地域で食べられていた。愛媛県の行事食は新鮮な魚介を中心とし,地域の高級食材はその持ち味を活かしてシンプルに料理し,安価に入手できる食材は手間をかけて料理していた。華やかな飾りつけをした鉢盛料理やばらずしなどが特徴的であった。

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