日本調理科学会大会研究発表要旨集
2021年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: 2A-6
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口頭発表
異なる市販パン酵母種で調製したパンの成分分析と色彩評価による香りの可視化
*森田 亜紀早川 文代香西 みどり
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抄録

【目的】市販パン酵母はパン製造に重要であり強い発酵力を有するが,野生酵母と比較して風味に特徴が少なく,市販パン酵母の風味の違いに着目した研究はほとんどない.本研究では,市販パン酵母を用いて簡易パン種を作成することで酵母の発酵成分を増大させ,パンの風味に特徴を持たせることを目的とした.またパンの香りの特徴を官能評価で評価し,香りのイメージを色彩に置き換えて表現することでパンの香りの特徴を第三者にわかりやすく伝える手段について検討した.

【方法】9種の市販パン酵母(生イースト8種,ドライイースト1種)を用いて簡易パン種を作成し,これらを添加したパンを試料とした.パンの成分分析(有機酸,遊離アミノ酸,香気成分)および三菱商事ライフサイエンス㈱鰍フ分析型パネル15名により香りに関する官能評価(CATA法、色彩評価)を実施した.色彩評価は,新配色カード199より抽出した35色からパンの香りのイメージに合致する色を選択させた.

【結果・考察】簡易パン種を配合した9種のパンの成分には特徴があり,主に酵母由来のアミノ酸量と酵母の発酵力に由来する香気成分に違いが見られ、ドライイーストは菌体からアミノ酸が漏洩しやすかった.香気成分の多い酵母は,本研究の製パン配合(糖濃度5%)において発酵力が強いと考えられた.パンの香りの官能評価では,発酵香は青,甘い香りは赤,橙,こうばしい香りは橙,明度の高さ,と相関があり、香りのイメージを色彩で表現できることが示唆された.本研究により,市販酵母を用いた簡易パン種によるパンの成分と風味の特徴が明らかになり,またその香りのイメージを色彩で置き換えた表現がパンの特徴を消費者にわかりやすく伝える手段として提案できる可能性が示唆された.

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