日本調理科学会大会研究発表要旨集
2021年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: 2A-5
会議情報

口頭発表
味覚センサー及び官能評価によるブレッドフルーツの味の特性
*羽石 悠里古庄 律山内 淳小暮 更紗石田 裕田島 淳豊原 秀和野口 智弘岩本 純明杉原 たまえ谷岡 由梨
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

【目的】ブレッドフルーツ(BF)は主に熱帯地域で栽培されている澱粉を主成分とする伝統的な食料資源であるが、限られた収穫期や生BFの保存性の低さから、多くが廃棄されている。この課題解決には、BFの新規利用性や味の特性を明らかにすることが重要である。また、本課題の解明は、将来の世界的な食料危機に備え、主食候補の一助になりうると考える。一般に生の食物を乾燥し粉にすると保存性が高まるが、BF粉末やBF粉末を用いた料理の特性に関して不明な点が多い。そこで、小麦粉と比較することでBF粉末の味の特性を明らかにすることを目的とした。

【方法】試料はBF果実の皮と芯を除き粉末にした生BF、生BFを蒸した後粉末にした蒸BF及び市販小麦粉を使用した。味の特性評価には味覚センサー(TS−5000Z)を使用し、官能評価は各試料のトルティーヤを調製し、嗜好型及び分析型で評価を行った。少糖類はゲル浸透クロマトグラフィーを用いて測定した。苦味は総ポリフェノール(TP)含有量を測定し、味覚センサーと官能評価との相関性を評価した。

【結果・考察】味覚センサーで分析した結果、苦味の後味と塩味が生及び蒸BFで有意に高かった。分析型官能評価において、苦味は3つの試料間で有意差が見られ、BFは苦味が強いことが明らかとなった。嗜好型官能評価では蒸BFの香りが小麦粉に比べ有意に好まれた。生及び蒸BFにはスクロース及びTPが多く含まれ、TP含有量と味覚センサーによる苦味の後味には非常に強い相関性がみられた。以上の結果より、BFは苦味や塩味に特徴があり、スクロース含有量が高いことから、調理の際、調味料を減らし、健康的な食材としての利用価値が高まることが明らかとなった。

著者関連情報
© 2021 日本調理科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top