主催: (一社)日本調理科学会
会議名: 2022年度大会(一社)日本調理科学会
開催地: 兵庫県立大学
開催日: 2022/09/02 - 2022/09/03
【目的】伝統野菜は、地域で古くから作られ、採種を繰り返していく中で、その土地の気候風土に合った野菜として確立されてきたもので、味や形、香りなどに特徴を持ち、地域の食文化や農産業とも密接に関連している。本検討では、茨城県常陸太田市の伝統野菜のひとつである里川かぼちゃに着目し、その特性評価や販路拡大を含めた継承を目的に、栄養成分や色彩、機能性について検討を行った。里川かぼちゃは、美しいピンク色の皮を持ちシルキーな口当たりの特徴がある伝統野菜である。本検討では色彩と栄養機能成分としてガンマアミノ酪酸(GABA)について報告する。
【方法】里川かぼちゃの生の果肉と果皮の色彩について色差計を用いて北海道産栗かぼちゃと比較検討した。GABAについては、皮と果肉に分けて含有量の測定を行った。
【結果・考察】里川かぼちゃの色彩は栗かぼちゃと比較して、果肉において明度と黄味度が、果皮において明度、赤味度、黄味度ともに高かった。GABAは、一般かぼちゃと同程度の含有量を有し、果肉と比較すると果皮において含有量が高かった。