日本調理科学会大会研究発表要旨集
2022年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: A-3
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口頭発表
グルテンフリー100%玄米粉パン調製における加水温度の影響
*齋藤 公美子山口 真奈武智 多与理畠中 芳郎萬成 誉世髙村 仁知
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抄録

【目的】玄米は胚芽と糠を有していることから、食物繊維、ミネラル、ビタミン、機能性成分が豊富である。しかし、独特の硬い食感や香り、調理に時間を要することなどから、玄米の消費は限られている。演者らはこれまで、白米粉パンを製造する際に加える水の温度(加水温度)を高温条件に設定することで、製パン性に影響を与えることを明らかにしてきた。本研究では、玄米粉を用いて製パンを行い、生地調製時の加水温度がパンの品質に及ぼす影響について検討することを目的とした。

【方法】玄米粉は、令和3年に収穫された山形県産雪若丸を製粉して用いた。米粉の粉体特性として、損傷デンプン含量、アミロース含量、粒度分布を測定した。パンの材料として、玄米粉、食塩、砂糖、ドライイースト、米油を用いた。加水温度を5℃,50–80℃(2℃間隔)で生地を調製し、生地の物性評価として、糊化度測定、動的粘弾性測定を行った。同様の条件でパンを調製し、製パン特性評価として、比容積測定、テクスチャー測定、官能評価を実施した。

【結果・考察】玄米粉の損傷デンプンは約1.7%、アミロース含量は約17%、粒度ピークは約30 µmだった。加水温度5℃のパンと比較して、68–72℃で比容積は有意に大きくなり、78,80℃で小さくなった (p<0.05)。一方で、パンの硬さは、76–80℃で有意に増加した (p<0.05)。比容積が大きかった68–72℃の糊化度は約7–9%であり、糊化度が約15%以上になると製パン性が悪化した。また、加水温度、糊化度の上昇に伴い、生地のG’, G’’値が上昇し、安定した挙動を示した。これらのことから、玄米粉パンの調製において、生地の糊化度および粘弾性を加水温度により制御することで、玄米粉パンの品質を向上させることが示された。

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