日本調理科学会大会研究発表要旨集
セッションID: 1E-1
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口頭発表
食事バランスガイドの食事記録による女子大学生の食生活の傾向と課題
*嶋田 さおり久恒 まなみ西村 美津子
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抄録

【目的】第4次食育推進基本計画における目標の1つに「主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上ほぼ毎日食べている若い世代の割合を40%以上」にすることが挙げられている。本研究は若い世代の食生活の改善を目的として,食事バランスガイドを用いて女子大学生の食生活状況について調査した。

【方法】中国地方の女子大学生62名を対象として,自記式質問紙法による食生活調査を実施した。調査時期は2021年6月で,調査内容は,基本的属性,食習慣,生活習慣,栄養や健康に関する知識であった。同時に,農林水産省の「食事バランスガイド」チェックシートによる休日を含む3日分の食事記録の提出を求めた。

【結果】調査票の回答は56名,食事記録は62名から得られた。対象者の基本属性は,年齢19.1±0.3歳,BMIは20.1±1.8,自宅外生の割合は30%であった。主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上ほぼ毎日食べている割合は27%であった。サービング数の平均は,主食3.8±0.8,副菜3.7±1.5,主菜4.9±1.5,牛乳・乳製品0.9±0.6,果物0.6±0.6で,適量摂取できている者の割合は,主食8%,副菜16%,主菜40%,牛乳・乳製品6%,果物3%であった。主菜を除いて不足している者の割合は77~97%で,主菜は過剰の者の割合が50%であった。主菜のみ平日と休日のサービング数に有意差が認められ(p=0.002),平日よりも休日のサービング数が有意に低く,適量摂取できている割合が高かった。居住形態(自宅・自宅外)別では,自宅生の牛乳・乳製品のサービング数が有意に高かった(p=0.008)。

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