日本調理科学会大会研究発表要旨集
2024年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: 1P-3
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ふすまを配合したパンの製造におけるセルロースナノファイバー添加の効果
*樋口 かよ橋本 卓也長沼 孝多芦澤 里樹有泉 直子
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抄録

【目的】近年、健康志向や地産地消への関心の高まりから、本県の小麦奨励品種である「ゆめかおり」を原料としたふすま入りパンの開発が積極的に行われている。膨らみが悪く独特の風味になるというふすま入りパンの課題を解決するため、セルロースナノファイバーを使用した製パン性向上効果について検討した。

【方法】県産小麦粉へのふすまの添加割合を10、20、25、30および35%の5種類とし、添加割合毎の製パン性を確認した。基本配合は、粉250g、油脂10g、砂糖17g、脱脂粉乳6g、食塩3.5g、ドライイースト2.8g、水200gとし、自動製パン機で焼成し、比容積および高さの評価を行った。また、ふすま添加割合20%とし、水を4種類のセルロースナノファイバー液、環状オリゴ糖液(共に対粉0.3%)で置き換えた5種類について、同様に製パン試験を行い、官能評価およびフラッシュGCノーズHeracles NEOによる香りの主成分分析を行った。さらに、セルロースナノファイバーの泡立て処理を行い、製パンへの効果を検討した。

【結果】ふすま添加割合20%以上になると、製パン性が低下する傾向が見られた。5種類で焼成したパンについて評価を行った結果、セルロースナノファイバーの添加によるふすま臭抑制効果が確認された。主成分分析では、対照(水)とセルロースナノファイバー液が対極に位置し、明確な違いが見られたため、官能試験の結果を裏付ける結果となった。さらに、セルロースナノファイバーを泡立てた後に添加することにより、焼成したパンの比容積および高さが向上した。泡立てにより粘度が低下し、材料の分散性が向上したため、製パン性が高くなったと考えられた。

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