日本調理科学会大会研究発表要旨集
2024年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: 1P-30
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嚥下困難者のための水分補給ゼリーの飲み込みやすさの検討
-物性および嚥下時筋活動-
*中川 裕子, 正木 直子, 高橋 智子, 大越 ひろ
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抄録

【目的】 施設や病院では嚥下機能が低下した方に対して、水分補給のためにとろみ調整食品で粘度を付けたり、水分ゼリーを提供している。水分ゼリーについては、原材料に使われるゲル化剤等により異なる性状となるが、物性の測定方法やその嚥下難易度に関する知見が十分には蓄積されていない。そこで本研究では、市販の水分補給ゼリーについて、物性、離水率および嚥下時筋活動を測定し、飲み込みやすさの比較検討を行った。

【方法】 特別養護老人ホーム36施設に対して、現状の水分補給に関するアンケートを行った。測定試料は市販の水分補給ゼリーとして、スパウトパウチ型4種と、粉末をお湯に溶解して冷やし固めるタイプ1種を用いた。物性測定は、テクスチャー測定(硬さ、凝集性、付着性)と表面摩擦(平均摩擦荷重)を測定した。離水率は表面離水率を測定した。嚥下時筋活動量測定は、嚥下に要した時間と筋活動量を求めた。被験者は、咀嚼嚥下機能が正常な20代女性を対象に行った。

【結果・考察】 アンケートの結果(回収率75%;27施設)、水分補給に利用しているものは、とろみ調整食品の使用、市販の水分ゼリー、手作り水分ゼリーの順に高い割合であった。水分補給ゼリーのテクスチャー特性をえん下困難者用食品(ゼリー・ペースト)の許可基準と比較すると、許可基準Ⅰよりも硬さが低値で、凝集性が高値となるものが多かった。離水率と摩擦係数は関連性がみられ、離水率が低いゼリーは表面摩擦が高値であった。嚥下時筋活動量の結果、テクスチャー特性が同程度でも水分ゼリーのゼリー片の大きさが飲み込みやすさに影響することが示唆された。

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