日本調理科学会大会研究発表要旨集
2025年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: 1P-56
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食器洗浄に関する行動変容による節水効果
荒木 葉子*笹原 麻希石井 敦子笹岡 恵梨三神 彩子
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抄録

【目的】食器洗浄時に,食器に付着した油汚れを拭き取ってから洗う,汚れの少ないものから洗う等の工夫を複数取り入れることで節水効果があることが,エコ・クッキングに関する既報より明らかとなっている。本研究では,各行動による定量的な効果を分析するために,食器洗浄時の節水行動項目である「洗浄前に油汚れを拭き取る」,「水をためて洗う」,「汚れの少ないものから洗う」の3項目に関し,節水効果ならびに洗浄効果について実験的に確認することとした。

【方法】本実験では,節水行動を伴う食器洗浄方法と通常の食器洗浄方法を比較し,それぞれの方法による洗浄後に食器に残留する脂質および洗剤の量,さらに洗浄に使用した水の使用量を計測し比較した。試料として市販の食用油を付着させたPPカップを用い,洗浄後の残留脂質は残留油脂検出キットにより,残留洗剤は壁面付着法による界面活性剤測定セットを用いて簡易的に評価した。使用したた水は,スポンジを湿らすところから最後のすすぎ終了までの量とし,瞬時・積算流量計を用いて測定した。

【結果】実験結果から「洗浄前に油汚れを拭き取る」,「水をためて洗う」,「汚れの少ないものから洗う」のいずれの行動に関しても、節水効果が期待できることが示された。併せて、それぞれの節水行動は、残留脂質量および残留洗剤量についても効果が認められた。以上により,食器洗浄時に複数の工夫を取り入れることで,洗浄効果を損なわずに節水が可能となり,環境ならびに衛生面に配慮した取り組みにつながることが示唆された。

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