赤門マネジメント・レビュー
Online ISSN : 1347-4448
Print ISSN : 1348-5504
ISSN-L : 1347-4448
査読つき研究ノート
中小酒蔵が自社銘柄の訴求を進める上での取引先との関係性
清水清三郎商店の事例から
松井 義司
著者情報
ジャーナル フリー

2022 年 21 巻 5 号 p. 139-158

詳細
抄録

1980年代後半から2000年代にかけて、清酒消費低迷や、等級制度の廃止と酒類販売の規制緩和など、清酒業界には大きな変化があり、多くの酒蔵と一般酒販店が廃業に追い込まれた。しかし、中小酒蔵の中には桶売り (大手への下請け) を脱し、高品質の地酒を自社銘柄で生産・販売し、更には海外への販売を増やす酒蔵が現れた。一方、生き残りをかけて個性ある地酒を扱い専門店化する一般酒販店も現れた。本稿では、清水清三郎商店 (三重県の酒蔵) とその酒販専門店や海外の輸入販売者を調査対象とし、そこへの聞き取り調査を通して、酒蔵と販売取引先の関係にどのような特徴があり、中小酒蔵が国内外で自社銘柄を生産し訴求していく上で、それらの特徴がどのような役割を果たしているかについて解明する。

著者関連情報
© 2022 特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
feedback
Top