2024 年 23 巻 6 号 p. 163-206
本稿の目的はidiosyncratic deals (以下i-dealsとして表記する。) に関する既存研究について統合的文献レビューを行うことで、今後の研究課題を提示することである。まずはi-dealsの定義、特徴、位置付け、既存のレビュー研究を確認した。その後、既存のi-deals研究 (n=32) を基に統合的文献レビューを行い、i-deals研究の現状をi-dealsの発生タイミング、交渉プロセス、測定方法、先行要因、アウトカムの観点で分析した。i-deals研究の分析結果より、今後の研究課題をi-dealsと先行要因・アウトカムの関係性、働く場所に関するi-deals、マネジメント観点でのi-deals、日本におけるi-dealsの4つの観点で7つ提示する。