赤門マネジメント・レビュー
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コンテンツ・ビジネスの未来 第五回
オンライン配信時代のコンテンツビジネスモデル
細川 敦三木 雄信
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2005 年 4 巻 10 号 p. 479-494

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抄録

近年、音楽・ゲームをはじめとして様々なコンテンツのオンライン配信が普及し始め、オンライン配信がビジネス環境に及ぼす影響を把握し、オンライン化の本質について考えなくてはならない時期になっている。オンライン化という流通チャネルの抜本的な変革によって、コンテンツ創造やビジネスモデルが数年のうちに大きく変化した先端的事例である、ゲーム(オンラインゲーム)産業について考察していく。従来の家庭用テレビゲームは、ゲーム専用機とパッケージ・ソフトの売上高をいかに上げるかが議論の焦点となる物販モデルであった。しかし、パソコンとインターネットという汎用的なプラットフォームが誕生したことで、専用機・専用ソフトを販売するモデルから、ゲームというエンターテインメント・サービスを継続的に提供するサービス業へと、ゲームビジネスの定義が変わってきている。プラットフォーム・流通チャネルの変化は、「ゲームの面白さ」の定義を変えコンテンツ創造に影響し、そして、収益モデルをはじめとしたビジネスモデルや産業構造までも変えている。コンテンツ創造の側面については、ファミコン時代・プレイステーション時代・オンライン時代を俯瞰しつつ、ユーザーベネフィットという視点から、細川氏が論じている。ビジネスモデル・産業構造の側面については、オンラインゲームをパブリッシュするという立場から、業界が抱える問題とその解決方法について、三木氏が論じている。(要約:野島美保)

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