赤門マネジメント・レビュー
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組織ルーチン論のプロセス学派の貢献と課題、発展可能性
経営学輪講シリーズ「組織ルーチンはどのように創られ、維持され、変化するのか―Howard-Grenville et al. (2016)」:総括
稲水 伸行生稲 史彦
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論文ID: 0250216a

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抄録

本稿は、Howard-Grenville et al. (2016) に関する輪講シリーズを総括し、組織ルーチン論のプロセス学派の貢献と課題、さらなる発展可能性について論じる。プロセス学派は、ルーチンを単なる構成概念としてではなく、相互依存的な行為から創発する具体的な現象として捉え、組織の変化と安定を統合的に説明しようとする。しかし、実証研究においては、ミクロ・マクロ・ループを適切に捉えること、遂行的側面と直示的側面の関係を明確化すること、そして経営学的インプリケーションを強化することが課題となる。本稿では、Weickの組織化理論や集合的マインドの概念との接合を通じ、ルーチン研究をより実証的かつ理論的に発展させる可能性を探る。

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