起立性調節障害のサブタイプである起立直後性低血圧(INOH)は起立試験で起立によって低下した血圧の回復が25秒以上,または20秒以上かつ60%以上の平均血圧低下をするものとされる.病態把握のため起立時の末梢血管抵抗(TPR)の回復時間を検討した.INOH と診断した121例(7 歳-17歳)を対象とした.連続血圧計(フィナプレス)で血圧,心拍数およびTPR を測定した.起立によって低下し,その後に起立前の値に戻るまでの時間を回復時間として測定した.TPRの回復時間が平均動脈圧(MAP)の回復時間よりも長いものが34例(28%),TPRの回復時間がMAP の回復時間よりも短いものが60例(50%),同じ時間のものが27例(22%)であった.TPR の回復時間がMAPの回復時間より長いというのは末梢血流が増加し,短いものは末梢の血流が減少している症例である.INOHには血流,血管抵抗において異なった病態を示していることが示唆された.