2026 年 63 巻 1 号 p. 19-26
ニューロモデュレーションには,外科的手法として脳深部刺激療法(DBS),脊髄刺激療法(SCS),一次運動野刺激療法(MCS)などがあり,非侵襲的手法として反復経頭蓋磁気刺激(rTMS),経頭蓋電気刺激,経頭蓋集束超音波刺激(TUS/tFUS)などがある.難治性疼痛に対するSCSは後索や後角を,DBSでは視床後腹側核と中脳水道周囲灰白質が主な標的とされる.一次運動野に対するrTMSは,MCSを非侵襲に実施する手法として導入され,無作為化比較試験が行われてきた.さらに近年では,腹側線条体・内包前脚,視床内側核,島皮質,前帯状回を標的としたDBSやrTMS,TUS/tFUSも試みられている.痛みの知覚に関する中枢神経系の機能局在や神経回路の理解の進展と,ニューロモデュレーション技術の発展により,新たな治療法の開発が期待される.