抄録
Yersinia enterocoliticaおよびYersinia pseudotuberculosis感染は, 各種腸管感染症に加え, 敗血症, 関節炎, 結節性紅斑など多彩な臨床症状を呈することがしられており, わが国でも最近本症例が少くないことが明らかにされてきた。本症の治療には, 当然適当な化学療法が最有効であると考えられ, したがつて各種化学療法剤感受性を知り, また耐性菌発現の現状を明らかにすることは, 臨床的にも細菌学的にも重要と考えられる。
Y. enterocoliticaおよびY. pseudotuberculosisの化学療法剤感受性については, 1967年,NILÉHN1)の28株の主要化学療法剤に対する成績につづいて, HAUSNEROVAら2)のY. enterocolitica多数株についての成績, BOROWSKIら3)のY. pseudotuberculosis12株の各種化学療法剤についての成績などがみられ, われわれ4)もすでに1973年来, Yersiniaの検出につとめ, その化学療法剤感受性についてたびたび検討, 報告4,5,6)してきたが, 今回は被検菌としては, Reference strainに, 最近のヒトおよび動物分離株を加えて, in vitro感受性を, 現在使用可能な各種薬剤を取り上げて一括検討したので, その成績を報告する。