古紙のリサイクルの一方策として,古紙で造った炭の粉砕物を,ヒラタケ菌床栽培における培地基材として利用することを検討したところ,古紙粉砕炭・米ぬか培地ではスギおが粉・米ぬか培地以上の発生量があった.子実体収量や培養中の菌糸伸長量,子実体の発生に要する日数には炭化温度や粒径よりも含水率の影響が大きかった.以上の結果は,古紙から造った炭はヒラタケ栽培の培地基材として十分に利用できることを示唆している.一方,古紙固形炭を利用した栽培でも,スギおが粉と比べると発生量は少なかったものの,培地内に菌糸が蓄積され,子実体の発生が可能であることが判った.