森林の整備・管理活動の一つとして,ボランティアによる森林保全活動が挙げられる。この活動の主体の約半数は65歳以上の高齢者であり,今後の活動の維持・継続が課題であるといえる。本研究では,東北の中山間地域において実施されている森林保全活動を対象とし,アンケート調査を実施することで,過疎・高齢化が進む地域における森林保全活動が,地域住民に対してどのような負担をもたらすのかを分析し,今後の持続可能性について検討することを目的とした。その結果,負担を感じると回答した人は有効回答のうちの40.4 %と半数以下に留まったものの,負担の詳細に関する設問では高齢化による身体的な負担の増加や,地域からの参加者の減少に伴う一人当たりの負担の増加,義務感による精神的負担が明らかになった。一方で,先行研究において示されていた当該運動の地域づくりという側面について言及する回答もあり,地域において当該運動は「負担」としての側面と「地域づくり」としての側面をもつことが明らかになった。「負担」と「地域づくり」という当該運動の両義性を踏まえ,今後は地域住民の多様な負担を軽減することで運動を継続することができる可能性が示唆された。