東北理学療法学
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研究論文
腰痛関連刺激に対する脳活動と恐怖回避思考の関連
-大学生男女での検討-
田邊 素子庭野 賀津子
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2020 年 32 巻 p. 7-13

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抄録

本研究の目的は腰痛に影響する日常生活動作を提示した時の脳活動と腰痛および恐怖回避思考との関連について大学生男女で検討することである。対象は大学生50名である。腰痛は Pain DETECT 日本語版(PDQ-J),恐怖回避思考は FABQ-J を使用した。脳活動は,腰痛に有害な動作(Harmful)と無害な動作(Harmless)の画像を提示し,前頭前皮質を fNIRS で計測した。男性,女性の各グループの OxyHb と PDQ-J の「過去4週間の最も強い痛み」および FABQ-J について相関分析を行った。Harmful 条件では,女性グループで前頭極・背外側前頭前野領域に腰痛得点と有意な負の相関がみられた。男性では背外側前頭前 野領域に有意な正の相関がみられた。Harmless 条件では,女性では有意な相関はみられず,男性グループでのみ背外側前頭前野領域にて有意な負の相関がみられた。腰痛有害動作では男性に比べ女性の方が,抑制的な脳活動を示す部位が多く存在し,腰痛症状の男女による差を検討できる可能性がある。

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© 2020 公益社団法人 日本理学療法士協会 東北ブロック協議会
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