美味技術学会誌
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論文
コンニャクデンプンの精製方法とその理化学的特性
大野 婦美子釘宮 正往石永 正隆
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2014 年 13 巻 1 号 p. 20-26

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抄録

「コンニャク飛粉」からコンニャクデンプンをアルカリ浸漬,水洗,静置,回転数の異なる遠心分離操作によって精製した。精製デンプンは無水物換算で約95%のデンプンを含んでいた。このデンプンについて光学顕微鏡および電子顕微鏡を用いて観察した結果,デンプンの形状は多面体で,粒径は約1μmの小粒子も認められたが,大部分は2~4μmであった。デンプンは粒子の大きさに関係なく複屈折性を示すことが確認された。コンニャクデンプンのRVAによる粘度特性を測定し,他の4種のデンプンの粘度特性と比較した。その結果,粘度上昇開始温度とピーク粘度時温度はサツマイモ,ジャガイモのデンプンより高く,ピーク粘度はサツマイモデンプンに次いで,セットバックはコムギデンプンに次いで大きいことが明らかになった。

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© 2014 美味技術学会
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