美味技術学会誌
Online ISSN : 2186-7232
Print ISSN : 2186-7224
最新号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
論説
論文
  • 吉田 優彩, 萱島 知子, 松本 雄一
    2025 年24 巻2 号 p. 97-105
    発行日: 2025/09/01
    公開日: 2026/07/24
    ジャーナル フリー
     食による健康志向が高まる中,うどんにおいて小麦粉の一部を機能性成分含量の高い粉に置換したものが検討されている。キクイモ塊茎乾燥粉末にはイヌリンが含まれ,パンやパスタなどの材料としても用いられているが,うどんの材料としては検討されていなかった。本研究では,小麦粉の一部をキクイモ粉に置換したうどん麺について,生地およびゆで麺の物性や味質に及ぼす影響を調査した。うどん麺では,キクイモ乾燥粉末への置換割合の増加に伴い褐色になり,また置換割合6%以上では置換割合0%と比較してゆで調理中の損失が増加し,置換割合8%以上では硬度が低下した。味覚センサーによる味質ではうま味において置換割合10%と0%の間で人が味の差を区別できる程度の違いが認められた。一方で,総合的な嗜好性については置換割合8%までであれば対照と比較して有意な差が認められなかった。これらのことから6%または8%までの置換であれば消費者に許容される可能性が高いと考えられた。
  • 本田 智巳, 松添 直隆
    2025 年24 巻2 号 p. 106-114
    発行日: 2025/09/01
    公開日: 2026/07/24
    ジャーナル フリー
     本稿では,食の自己管理が求められる若年層が食の営みと社会課題とのつながりに対する理解を深め,「持続可能な食生活」について考えることをねらいとする学習の手法として,料理の制作に必要な食材や調理操作といった「構成要素」と「構成要素間の関係」を可視化する「料理の構造化」と,自身の調理技術や利用可能な食材・調理設備に応じて要素を再構築しながら料理の制作に必要な食材・調理操作・手順を計画する「レシピ設計」のプロセスに着目し,カレーライスを題材にしたワークショッププログラムを開発・実践し,学習ツールとして有用性について検討した。その結果,ワークショップ受講後に食品(食材)を購入する際に原材料や製造・加工方法,環境への配慮を重視すると回答した者の割合が増加し,9割以上の受講者が,カレーライスの構造化を通して食べることと環境問題や社会課題との関係について考えることができたと回答した。さらに,「嗜好性」を保持しながら「持続可能性」を実現するためのカレーライスレシピを考える際に,味覚や嗅覚,視覚,触覚といった五感を意識していることが確認できた。
  • 藤高 友栄, 大倉 康平, 野口 滉一郎, 岩橋 均
    2025 年24 巻2 号 p. 115-120
    発行日: 2025/09/01
    公開日: 2026/07/24
    ジャーナル フリー
     岐阜県揖斐川町上ヶ流地区で生産される乾燥番茶を用いて,乳酸菌で発酵させた上ヶ流乳酸菌発酵茶を作成し,本誌で報告した。本論文では,上記手法を改良し,茶を販売している店舗でも製造可能な後発酵茶の製造法確立を目指した。先ず,乾燥番茶を原料とする発酵条件を均一化するため,ミキサーによる茶葉の粉砕法を開発した。また,小規模茶店における乳酸菌発酵茶の生産を想定し,冷凍条件-20℃で乳酸菌保存液の保存可能期間と保存後の回復培養条件を検討した。さらに,風味の観点から,独特の香りと酸味を醸す石鎚黒茶に似た風味を出すために米麹を添加し,成分変化の比較を行った。また,乳酸菌を入手できない家庭でも発酵できる方法を検討した。
  • 西本 有紀, 藤田 明子
    2025 年24 巻2 号 p. 121-130
    発行日: 2025/09/01
    公開日: 2026/07/24
    ジャーナル フリー
     本研究では,玄米飯を試料として,機器測定データに基づく官能試験の総合評価の予測を試みた。寄与度が高い8項目を説明変数,官能試験の総合評価の点数を目的変数としてPLS回帰分析をおこなったところ,機器測定データに基づいた食味官能点数の予測式を得た。また,本回帰直線の有効性を確認するために,他検体において検証を試みたところ,実測値に近い予測値が算出された。
     以上から,機器測定を実施しその結果を用いることにより,人に依存することなく食味官能点数の予測が可能であることが示唆された。
  • ―加水量と浸漬時間の影響―
    杜 軍旗, 難波 和彦, 門田 充司, 劉 厚清, 毛利 建太郎
    2025 年24 巻2 号 p. 131-137
    発行日: 2025/09/01
    公開日: 2026/07/24
    ジャーナル フリー
     中国で人気のある香り米は,古くから日本や東南アジア等に分布し,種々な品種があって香りもそれぞれで異なる。しかし,香り米本来の良い香りを引き出せずに食されている場合も多い。これは,香りを最大限引き出す炊飯条件がわからないことが原因の一つと考えられる。そこで,環境モニタを用いた簡便な香り強度測定方法を提案した。そして,中国産の2種類の香り米,稲花香2号,玉針香について香り強度を求めた。炊飯条件として加水量と浸漬時間を変えて計測したところ,加水量は1.3倍以上とすると,より香りが強くなることがわかった。浸漬時間は30分以上あれば良いが,浸漬をしないと加水量によらず香りが引き出せないことがわかった。
シンポジウム講演
feedback
Top