抄録
麺生地に添加した繊維粉末の添加率および粒径範囲が麺生地および茹で麺の力学特性に及ぼす影響について,うどんを用いて検討した。繊維粉末の添加率は質量百分率で1,3および5%となるように設定し,粒径範囲は45-100,100-250および250-355μmの3段階に調製した。実験の結果,同じ繊維粉末の添加率であっても粒径範囲が異なれば麺生地および茹で麺の力学的特性値に差異が生じる場合のあることが確認された。麺生地の微細構造を観察した結果,添加された繊維粉末の粒子数が力学特性に関与している可能性が示唆された。