美味技術学会誌
Online ISSN : 2186-7232
Print ISSN : 2186-7224
論文
衝撃式粉砕法による米粉の製パン性に関する検討
― 米粉パンの物理特性が食味に及ぼす影響 ―
藤井 久美子 難波 和彦
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2015 年 14 巻 1 号 p. 19-27

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抄録
衝撃式粉砕法による米粉について,製パン法の最適化を目的とし,米粉粒度とパンの物性が食味に及ぼす影響を検討した。粒度区分は100μm未満(区分①),100~150μm未満(区分②)150~212μm未満(区分③)とした。官能評価では総合評価を含めた10項目中7項目で区分②が高い評価を得た。特にもちもち感については区分②が,区分①,③よりも有意に高かった。総合評価には,物理特性では比容積よりも凝集性の影響が大きく,官能評価項目ではもちもち感が強く関与していた。このことから比容積が大きく,概してやわらかいパンが好まれる傾向にあるとされている小麦粉パンとは異なる,米粉パン特有の評価指標があると考えられた。
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