抄録
本稿では,消費者の食品製造業における食品副産物の発生およびアップサイクルに対する理解や認知を高めることをねらいとするワークショップを設計し,その効果を検証した。その結果,ワークショップ受講前は食品(食材)を購入する際に原材料や製造・加工方法,環境への配慮を重視している生徒は少なく,食べているものの成り立ちや持続可能な食生活に対する関心が低いことが示された。また, 本ワークショップを通して多くの生徒が副産物について理解し,食選択の際における意識の変化がみられた。さらに,本プログラムが参加者の学びに有益だったことや,SDGs意識が向上したことが示唆された。消費者がより広い観点から食の価値やおいしさを判断するようになるために,今後も食品副産物や食品廃棄物の現状に対する知識の習得や経験の蓄積を効果的に支援するための教育を推進していく。