美味技術学会誌
Online ISSN : 2186-7232
Print ISSN : 2186-7224
論文
ヒラマメ麹の製造と評価
水間 智哉 野原 綾
著者情報
ジャーナル フリー

2025 年 24 巻 1 号 p. 54-59

詳細
抄録
 本研究では,ヒラマメ(Lens culinaris Medic.)を原材料としたヒラマメ麹の製造試験を行った。ヒラマメ麹のα-アミラーゼ活性は,皮なしヒラマメで皮ありヒラマメを原材料としたものより有意に高くなったが,プロテアーゼ活性は低くなった。ヒラマメは麹化によって,遊離アミノ酸含量が2.48~5.30倍になり,うま味成分のグルタミン酸とアスパラギン酸の総量は1.17~4.78倍に増加した。ヒラマメ麹を使用した甘酒は,米麹使用甘酒より黄色味が強い色調で,試飲試験では,テクスチャー,総合,香りの評価が低くなったが,味の評価は皮なしヒラマメで高かった。本検討により,ヒラマメを原材料とする個性的なヒラマメ麹の製造が可能であることを示し,皮ありヒラマメと皮なしヒラマメを使い分けることによってヒラマメ麹の酵素活性やうま味成分,あるいはこれを使用した甘酒の特性を変化させ得ることがわかった。これらの知見は,ヒラマメ麹の多様な発酵食品への利用可能性を示唆するものである。
著者関連情報
© 2025 美味技術学会
前の記事 次の記事
feedback
Top